空気が澄んだ、見晴らしの良い野営地。人里はなれて自然の生き物しかいないような場所。
お気に入りのギアを抱えてその場所にたどり着くと、景色を楽しむ余裕もなく、まずは落ち着ける自分だけのスペースをつくるために陣地を展開するのが先。
グランドシートを広げてザックを下す。
ちょっと肩の荷が下りてリラックスするが、まだ早い。
慣れれば時間はさほどかからないものの、ひと手間かかるヘリノックス×モンベルのＭＢチェアワンをくみ上げる。
本当は「すぐに座りたい・・・」という思いをぐっと堪えて
荷ほどきは続く。
荷物を少し広げられる場所が欲しいので、テーブルを出す。
ライトキャンパーのテーブルは大きくない。
ＳＯＴＯのフィールドホッパーは、袋から出して開けばガパっと脚がでてくる優れもの。
1秒で用意できたテーブルの上に、コンパクトに収納したライトキャンパー7つ道具（ＤＡＩＳＯのバッグインバッグに詰め込んだ小さなギアたち）
そして、コーヒーを満喫するためのお湯沸かしセットを載せていく。
昼間でも雰囲気があると良いよね。
太陽の光はたくさんあるのだけど、あえてランタンを置きたい。あの機能美たるやなんともアウトドアの気持ちを高めてくれる。
LEDランタンは機能的で軽量。実用的には間違いないんだけど、あえて昔ながらのハリケーンランタンを写真の中におさめたくてわざわざ持参する。
「こいつがなければ、もっとコンパクトにできるのな」
アウトドアに機能性、効率性、便利さをもとめてはいけない。
わざわざキャンプ場であったら「不便を買いにいく」ような遊びなんだから。
私の場合は、田舎暮らしなので、キャンプ場にいく頻度よりも誰もいない野営地（川辺、湖畔、山の中）に茂みを分け入って
スズメバチにおわれたり、イノシシと目が合って肝を冷やしたりしながら野営している。
荷物が重いとか、面倒くさいとか言わないで野をすすんで、「極上な時間」のために一生懸命準備をすすめる。
そういえば、ゾンビドラマの金字塔ウォーキングデッドのシーズン４でこんな言葉をきいた。
「穏やかな海で良き船員は育たない。」
たしかに、苦い経験などが人を一段上に進めてくれる原動力になるよね。「ふむふむ」となんだか妙にその時の自分に響く言葉だったみたいで、ゾンビドラマみながら台詞をメモしている自分。
まぁ、そこまで険しいものじゃないけど(笑)、アウトドアも何度も失敗したり、苦労の場数を経験してより不便を楽しめる大人の余裕がでてくる遊び。
逆に、何事も慣れてしまうと感動も薄まっちゃう。
ウォーキングデッドも最初あんなに苦しめられるゾンビなのに、後半では生き残った子供もサクサクゾンビを倒すような熟練になっtwたし。
さて、話が脱線したけれど、ここまでして何をしたいかというとゴールはいたってシンプル。
やることは二つしかない。
一つは焚火をすること。
もう一つはコーヒーを飲むこと。
変な話、移動するのに1時間、野に分け入って設営するのになんだかんだで30分。
そしてお湯を沸かしてコーヒー一杯だけ飲んで、撤収して家路につくことも。
藤岡弘。ばりのこだわりの珈琲タイムのように感じるが、
飲むコーヒーだってインスタントの時もある。
お気に入りのケトル、ＤＲＩＰポット、ドリッパー、マグやシェラカップ
ってわけでもなく、紙コップとインスタントコーヒーでも、野で飲むと実にうまい。
苦労がそうさせるのかな。
こんなブログを書いている私は、仕事の休憩中。
スマホを片手に一生懸命アウトドア妄想中でした。
そう。手に持っているのはインスタントコーヒー。
アウトドアしすぎて、もうどこでも脳内でキャンプできる能力を備えるようになりました。
どんなに忙しくても、自分をなくすような環境にいてはいけない。それは学校でも仕事でも家庭でも。
心を失ってからでは亡くしたものを取り戻すことは難しいからね。限界を迎えて表情を失う前に、自分の安らげる心の余裕をちょっとだけ確保しておかねば。
とはいう、私もこうやって仕事の休憩中にアウトドア妄想して、こころをフラットにしているよ。忙しい時こそ、趣味が活きてくるね。「次の休みに絶対に焚き火してやる」「未開封のあのギアをつかってみよう」
そんなことを思いながら麦茶のようにただ色が付いただけの薄いインスタントコーヒーを口に含む。
「さぁ残りの仕事もがんばろう。
楽しいアウトドアがまっているぞ。」
大したギアがなくても十分アウトドアを楽しめる。それがライトキャンパースタイル
そんなアウトドアライフスタイルをYOUTUBEでも紹介しています。
是非、動画もご覧いただけると嬉しいです。
